紙の息吹

posted in: 未分類 | 0

久しぶりに紙舗直さんに雁皮紙を買いに行く。ちなみに、雁皮紙っていうのは薄い和紙。私は版画を刷る際、かなりの確率でこれを使っている。んで、最初は適当に色々なところで買っていたんだけど、どうも厚さが均一でない。同じ所で買っても均一でない。って、要するに手漉きだったからなんだけど。で、これだと絵の感じが全然変わってきちゃうって事で、今は紙舗直さんのロール雁皮っていうのをメーターで買って使っている。
この紙舗直さんは紙の専門店で、たぶんホルスト・ヤンセンなんかもご贔屓にしてたお店。(っていうよりは、こちらのオーナの坂本直昭さんという方と親交が深かったよう。ヤンセンの画集の中に紙舗直さんのマークの銅版画があったのを見たときは結構感動した。)
で、いっつも来る度に紙が沢山欲しくなって、でも、もったいないもったいないっていってロールだけ買って帰ってくるのだ。
今日も、もうすぐポストカード展もあるし、インクジェット用に紙を買おうかなぁ、なんてちょっと思っていたのだけど、やっぱり買わなかった。なんとなく、インクジェットなんてオコガマシイ、感じがしてしまうのだ。
そのくらい、お店に山のように並ぶ紙たちが、紙が紙であることを自己主張しているし、物質として紙の強さがある気がする。きっと、いつも沢山欲しいなぁ、と思いつつ買わずに帰って来てしまうのも、その辺にある気がする。
あの強い紙達にがっつりドローイングしたら、どんなにか気分が良いだろう。でも、まだ、なのだ。きっと紙に負けてしまう。時期が来たら、きっと、と思いながら、そんなこんなでいつもロールだけを買って帰って来てしまう。あの紙は、無駄に出来ない感じがする。
という事で、今日もとりあえずインクジェット用にはそっちの分野の専門店、ビックカメラとヨドバシカメラをハシゴして幾つか買ってみた。こっちは自己主張は要らないのだ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください